家を建てる際にまず考えるべきこと!注文住宅の予算の決め方について
長野県長野市は総人口37万人ほど、面積は834.81平方キロメートルの自然豊かで古い歴史を持った趣き深い土地です。東京から北陸新幹線で1時間20分と好アクセスのため、近年都心からの移住先、リモートワークの拠点として注目されています。今回は、長野市の平均的な注文住宅を建設した場合の予算や相場をご紹介していきます。
注文住宅を建てるのにかかる費用の内訳
注文住宅を建てるには、本体工事費用+土地代+付帯工事費用+諸費用が必要となります。また注文住宅を建てた後は各種保険料金+住宅ローンの金利+税金+住宅のメンテナンス費用をそれぞれ支払っていかねばなりません。
本体工事費用は建物そのものを建てるための費用で、総費用の70~80%にあたります。内容は仮設工事や基礎工事、木工工事などの基礎、構造づくりから、外装、屋根、窓、ドア、断熱材などの取り付け、配管、空調工事、住宅設備の設置工事等が本体工事となります。庭や駐車場の造成、門、塀の設置は含まれません。土地代は各地域により差がありますが、長野市の2021年の平均公示地価は7万1595円/m2、坪単価23万6,680円/坪であり、-0.47%の下落となっています。
付帯工事費用は駐車場、庭の設置費用、門や塀の設置費用、エアコンや照明などの家電製品の取付け料等が含まれます。購入した土地に以前の住宅が建っていた場合、解体費用、地盤調査、地盤改良工事なども付帯工事費用として必要となってきます。付帯工事費用はおよそ総建築費用の10%~20%とされています。
諸費用は本体工事費用と付帯工事費用に含まれないもの、契約に必要な手続き料などを指します。工務店やハウスメーカー、金融機関と契約を結ぶ際に使用する事務手数料、印紙代、保証料、登記費用などがこれに当たります。また新しく購入する家電、家具の費用、引っ越し代も諸費用として計上されます。工事中の大工さんへの労い(ご祝儀、お茶、お菓子など)やご近所への挨拶周りに持参する手土産、地鎮祭や上棟式に掛かる費用も諸費用に入ります。
新築住宅を建てる場合、火災保険に加入するので、保険料が発生します。最近は新築時に地震保険や災害保険に加入する人も多いようです。注文住宅を建てたあとは住宅ローン金利の支払いが待っています。金融機関によって異なりますが、およそ借入額の0.5%~1.5%ですので、かなりの金額となってしまいます。新築後に徴収される固定資産税は毎年各市町村に納入しなければなりません。基準価格は定期的に見直しがされ、増減額されます。
新築住宅であっても長年使用していると補修部分が出てきます。外壁は10年を目安に塗替えが必要といわれています。水回りの劣化や故障にも対応しなければならないので、そのための補修費用をプールしておきましょう。
注文住宅の予算の決め方を紹介!
注文住宅は一生ものの買い物です。30年以上のローンを組むことは、残りの労働人生のほとんどすべてを支払いに費やすこととなります。従って注文住宅の建築を思い立ったなら、まず予算立てから始めます。多くの人が各金融機関に住宅ローンの申請をしますが、その前に自己資金が現在いくらあるか、頭金にできる金額はどれくらいかをしっかりと計算しておきましょう。
一般的に頭金は建築費用の20%以上、少なくとも10%以上は用意すべきといわれています。現在の貯蓄額から新居への引っ越し費用、仮住まい費用、新居に合わせた家具代、交通費などを差し引き、残りを頭金に回します。予測不可能な事態に備えた予備費、子どもの教育費、将来のための貯蓄費なども考慮に入れ、頭金の金額を設定します。
自己資金が決まったら、次は住宅ローンで借入できる金額を試算します。600万円(建築費用の20%)の頭金であれば、3,000万円までの住宅が購入できる計算となります。年収や支払い期間によりこの限りではありません。返済期間はできれば定年時を完済としたいですよね。現時点の年齢を定年時の年齢から引き、差し引きを支払い年数に充当します。現年齢が35歳であれば定年時を65歳と考え、返済期間は30年となります。
一般的に年収の約10倍以下の金額を借りることができます。年収500万円の人は4,999万円までの住宅ローンが組めることとなります。
注文住宅の一般的な予算相場は?
地域によって大きな差がありますが、現在注文住宅の一般的な費用相場は土地無しで3,955万円、土地を既に持っている場合は、3,300万円となっています。3,000万円から4,000万円の資金で平均的な家が手に入ります。従って工務店やハウスメーカーは2,000万円から3,000万円台のプランが多く用意されているようです。全国平均3,300万円(土地別)に対して、首都圏での平均は3,590万円を超えます。
注文住宅を購入するにあたり一日も早く着手したい所ではありますが、充分な下調べと自己分析が必須となります。着工から完成よりも、熟考した建築計画を立てる方が時間と労力を必要とするかもしれません。高額なローンで生活を圧迫する事態は避けねばなりませんし、低予算に設定することが、理想の注文住宅につながるわけではありません。計画は慎重に、家に対する希望や夢を捨てることなく、マイホームを実現させていきましょう。