定率型と定額型って何?最適な住宅ローンを組む方法!
住宅ローンには多額の資金を必要とするケースが多いです。金利や手数料も発生するため、できる限りお得な住宅ローンを選びたいと考える人もいるでしょう。この記事では、最適な住宅ローンを組むためのポイントを紹介します。それぞれの特徴や注意点を押さえながら、多角的に比較検討を行うことがおすすめです。
変動金利と固定金利
住宅ローンの金利には、「変動金利」と「固定金利」が存在します。まずはそれぞれの特徴を把握しておきましょう。
■変動金利の特徴
変動金利は固定金利に比べ金利が安く、返済金額が抑えられる点が特徴です。一方で、金利が毎月見直されるため、返済の計画が立てづらいといったデメリットもあるでしょう。変動金利の利用は、繰り上げ返済を検討している人や返済に当てられる預貯金がある人におすすめです。
■固定金利の特徴
固定金利は、変動金利に比べ金利が高くなる傾向があります。しかし、金利が変わらないことで返済計画が立てやすいといったメリットもあるでしょう。将来的な金利上昇の恐れがなく、安定した住宅ローン返済を希望している人におすすめです。
5,000種類もの商品から最適なものを選ぶには
金融機関で取り扱う金融商品は多種多様です。その中でも住宅ローンにはおよそ5,000種類が存在するといわれています。金利や借入先、返済方法も多種多様です。こちらで住宅ローンを選ぶ際のポイントを解説するため、ぜひ参考にしてください。
■借入先で選ぶ
借入先は大きく分けて「公的ローン」「民間ローン」「フラット35」の3種類が挙げられます。公的ローンとは、公的機関が融資する住宅ローンのこと。財形貯蓄を行っている人が利用できる「財形住宅融資」や、全国の都道府県および市区町村が行う「自治体融資」などがあります。公的ローンのデメリットは、借入の条件が多い点や上限額が低い点です。
一方で、子育て世帯の金利が低くなるケースがあるなど、金利の優遇制度は魅力でしょう。民間ローンとは、民間の金融機関が提供している住宅ローンを指します。審査基準や金利などはそれぞれ異なるため、条件に合った商品を見つけやすい点がメリットです。メガバンクでは金利が低く設定されているケースが比較的多く、長期的な住宅ローンの借入に向いているでしょう。地方銀行の金利はメガバンクに比べ高めです。
しかし、地域密着型のサービスにより柔軟な対応が期待でき、審査もメガバンクに比べ通りやすいといえます。近年利用者が増えているネット銀行では、メガバンク以上に金利が低い点がメリットです。しかし、審査の基準が厳しいケースが多く、柔軟な対応も期待できません。
さらに、審査期間が長くかかる点もデメリットです。フラット35とは、住宅金融支援機構および民間金融機関が運営する住宅ローン。特徴は、最長で35年の長期固定金利。金利が長期間変動しないため、返済計画が立てやすい点がメリットです。さらに、審査の基準が比較的緩い点も魅力。雇用形態や勤続年数が問われず、健康状態などの事情を抱える人も住宅ローンを利用できます。
■団体信用生命保険で選ぶ
住宅ローンを契約する際、金融機関では多くのケースで「団体信用生命保険」への加入を求められます。これは契約者が万が一、支払い困難な状況に陥った場合、生命保険会社が住宅ローンを返済するシステムです。生命保険の一種であり、契約時には健康状態の告知が必要。
そのため、持病がある人は加入できない可能性もあります。フラット35には団体信用生命保険への加入義務がないため、健康面の問題で保険に入れない人はフラット35を利用するのも手段のひとつでしょう。
■返済方法で選ぶ
住宅ローンの返済方法には、毎月支払う金額が一定の「元利均等返済」と、毎月支払う金額のうち元金が一定になる「元金均等返済」の2種類が挙げられます。元利均等返済は、支払い開始時の返済額が少ない点や、毎月の返済額が一定である点が特徴。元金均等返済は、返済が進むにつれ利息の額が減っていくメリットがありますが、支払い開始時の返済額が大きい点に注意が必要です。総支払金額は、元金均等返済のほうが少なくなります。
手数料の定率型と定額型はどっちがお得?
住宅ローンには手数料が発生します。手数料の支払い方法は一般的に「定率型」と「定額型」の2種類です。ここではそれぞれの特徴と、お得に利用するポイントを解説します。
■定率型の特徴
借入金額に対して一定の割合で手数料を支払う方法です。借入額が高いほど手数料も上がります。たとえば、手数料が2%で借入額が3,000万円の場合、手数料は60万円です。高額の借入を検討している方は注意が必要でしょう。
■定額型の特徴
定率型に比べ金利が高い点が定額型の特徴です。手数料は借入金額に関係なく、3~6万円程度の少額に設定されています。手数料は少額ですが金利は高いため、毎月の返済額が多くなる点に注意しましょう。
■どっちがお得?
13年以上の借入期間がある場合、総支払額が少ないのは定率型のケースが多いといわれています。金融機関によってそれぞれの手数料や金利負担は異なりますが、13年程度で定率型がお得になる可能性が高いようです。13年という借入期間を目安にすると、損のない利用ができるでしょう。
この記事では、最適な住宅ローンを組むためのポイントについて解説しました。住宅ローンにはおよそ5,000種類が存在しており、金利や借入先、返済方法も多種多様です。手数料には定率型と定額型があるため、借入期間なども考慮した上でそれぞれに合った住宅ローンの利用を検討しましょう。