便利さと美しさを兼ね備えた理想のスペース!注文住宅のビルトインガレージの魅力とは?
注文住宅の醍醐味は、何といっても、自由度の高い設計にあります。何をメインに考えるかは人それぞれの好みですが、なかでも、ビルトインガレージを目玉に検討している人も多いはずです。今回の記事では、ビルトインガレージの魅力について解説します。実際に導入するうえで判断材料にしてみてください。
注文住宅にビルトインガレージを設置するメリット
ビルトインガレージとは、建物の1階部分にガレージを組み込んだものです。みなさんも都会の住宅街などで見かけたことがあるでしょう。2階建てはもちろん、3階建て、平屋でも建築可能です。人気抜群のビルトインガレージですが、なぜそんなにも需要があるのか、疑問に思う方もいるかもしれません。ビルトインガレージには、いくつかのメリットがあります。
まず、たとえ狭小地であっても、駐車スペースを確保できることです。住まいづくりでは、駐車場問題が必ず浮上してきます。上手に解決しないと、駐車場をわざわざ借りることになり、継続的な出費も免れません。限られた土地を最大限に有効活用して、ビルトインガレージを設置すれば、駐車場問題もすんなり解決します。とくに都心部に暮らす人にとっては、救いの手になるにちがいありません。
もうひとつのポイントは、雨や風、盗難などのトラブルから愛車を守ってくれることです。長期間に渡って車を雨風にさらし続けると、傷みや故障の原因にもなります。大切にしたいならなおさらに、しっかりとケアしておきたいところでしょう。利便性でいえば、悪天候時の車の乗り降りが楽になることも魅力的です。大雨の日、両手に荷物を下げながら、濡れないように玄関まで小走りする必要もありません。とくに、梅雨や台風シーズンには重宝するはずです。
最後に、駐車スペースとしてだけでなく、趣味の空間として利用できる点も外せません。車やバイクをいじったり、ものづくりに没頭したり、愛車を眺めながらお酒を飲んだり、さまざまな楽しみ方があります。個人的な秘密基地の存在は、充実した人生を送るために欠かせないものです。
注文住宅にビルトインガレージを設置するデメリット
メリットばかりだと満点なのですが、やはりデメリットもいくつか存在します。暮らしへの影響度の大きさでいうと、ビルトインガレージのスペース分だけ、居住空間が狭くなってしまうことがいちばんでしょう。1階部分をガレージとして利用するため、必然的に生活の場は2階、場合によっては3階になる可能性もあります。若い頃は平気であっても、高齢になれば、階段の上り下りは想像以上にきついです。転倒などのリスクもあり、注意が必要です。
また、立地条件やガレージのサイズによっては、極端に車庫入れが難しくなる場合もあります。運転技術に自信のない方は、この点もしっかり踏まえておいてください。コスト面では、建築費用が思ったよりもかかってしまうこともあります。注文住宅でのビルトインガレージの大まかな費用相場は、1坪あたり50~80万円ぐらいです。高いか、安いかは個人差がありますが、導入前に周辺の駐車場代と比較したうえで、どちらがよいか判断したほうが賢明かもしれません。
ちなみに、2台以上の車を所有していれば、間口の広いビルトインガレージが必要なため、建築工法が限られてしまう場合があります。その際は、鉄筋コンクリートを使用したRC工法、あるいは、梁や柱を強化する木造軸組工法で、間口の広さを確保するとよいでしょう。
注文住宅にビルトインガレージを設ける際に注意するべきポイント
では、ビルトインガレージの設置時の注意点には、どのようなものがあるのでしょうか。はじめに、間口の広さを決めるときに、将来の暮らしを見据えておくことが重要です。今後の車の買い替えやモノの増加、あるいは、老後の福祉車両の出入りなどに備えて、現状の車のサイズよりも余裕のある空間を設定しておきましょう。さらに、電気自動車時代の到来のために、充電用コンセントの配線を前もって終えておくと、のちにかかる配線工事の出費をカットできます。
また、駐車場内で洗車するケースも計算に入れ、水や汚れに耐えられるタフな素材を選ぶことも大切です。趣味の部屋として利用できるので、ガレージ内で長時間過ごすことも頻繁にあるかもしれません。快適にくつろぐためにも、エアコンや換気扇などの空調設備も整えておきたいところです。同時に、リビングやキッチンなどと同じように、スムーズな動線設計にしておくと、より使い勝手がよくなります。
まとめ
ビルトインガレージの強みには、限られた土地を賢く活用できること、雨風や盗難、いたずらなどの危険を回避できること、天気の悪い日の出入りがスムーズ、というものがあります。さらにいえば、ビジュアル的にカッコいいところも大きな特徴でしょう。見た目のよさと機能性を備えた、まさに現代的なスペースです。デメリットには、居住空間が限定されるうえに、3階建てになった場合、階段の上り下りがひと苦労であること、建築工法に制約がかかりやすいこと、などがあります。プラス面とマイナス面を頭に入れたうえで、今後のビルトインガレージづくりに取り組んでください。