注文住宅にバルコニーを設置するメリット・デメリットを紹介
バルコニー(ベランダ)を注文住宅の間取りに設けると、洗濯物を干したり、植物を育てたりといった家事・趣味に活用できます。そこで今回は、バルコニーを注文住宅に設置するメリット・デメリットと、バルコニー設置に向いている住宅の特徴を紹介します。本記事を参考に、バルコニーの設置を検討してはいかがでしょうか。
バルコニーを設置するメリット
注文住宅にバルコニーを設置することで、さまざまなメリットを享受できます。
一階部分の日差しや雨を防げる
まず、バルコニーは一階部分の日差しや雨を防ぐ役割を果たし、とくに日差しが強い夏場には冷房の効率を高める効果が期待できます。また、玄関ポーチ側に設置することで、雨の日でも濡れずに出入りができるという利便性もあります。
洗濯物を干すスペースとして活用できる
次に、バルコニーは洗濯物を干すスペースとして広く活用されています。布団やマットなどの大型アイテムも干せるため、家族全員分の洗濯物を効率的に処理できる広さを確保しておくとよいでしょう。
家族の憩いの場として活用できる
また、バルコニーは家族の憩いの場としても活用できます。屋外用の家具を設置してセカンドリビングにする、または子どもやペットの遊び場として使うなど、ライフスタイルに応じた多彩な用途があります。
隣家と十分な距離がある場合には、パーティやバーベキューを楽しむことも可能です。
日当たりの確保に役立つ
さらに、バルコニーは日当たりの確保にも役立ちます。とくに屋根のないバルコニーは、隣接する部屋への日光を遮らず、日当たりを改善するために有効です。
庭に十分な日差しが届かない立地条件でも、二階以上に設置されたバルコニーであれば日当たりを確保でき、ガーデニングや家庭菜園を楽しむスペースとしても役立ちます。
外観デザインのアクセントになる
最後に、バルコニーは外観デザインのアクセントとしても重要です。注文住宅のデザインにおいて、バルコニーは建物に立体感を持たせるために効果的です。高い壁や柵で囲むことが多いため、プライバシー保護にも役立ちます。素材やカラーの選択次第で、バルコニーは住宅全体の印象を変える魅力的な要素となり得ます。
施工会社と相談し、好みのデザインに仕上げることで、個性的でデザイン性の高い住宅が実現できるでしょう。
バルコニーを設置するデメリット
注文住宅にバルコニーを設置する際には、いくつかのデメリットも存在します。
初期コストが高くなりやすい
まず、バルコニーの設置は建築費用がかかり、初期コストが高くなります。床の防水加工、外壁工事、排水設備工事などさまざまな工事が必要となるため、50万円から100万円の費用がかかることが一般的です。
さらに、アウトドアスペースとして利用する場合は、家具や機材の購入費用も追加され、全体のコストが増加します。そのため、限られた予算で満足度を高めるためにバルコニーよりも居室を増やしたり、設備を豪華にしたりする方がよい場合もあります。
定期的なメンテナンスが必要
また、バルコニーは定期的なメンテナンスが必要で、5年から10年ごとに防水工事や笠木の補修が求められます。メンテナンス費用は内容に応じて異なりますが、5万円から10万円程度、場合によっては30万円以上かかることもあります。
これらは雨漏りを防ぐために欠かせない整備であるため、ランニングコストとしても予算を考慮しておくことが大切です。
防犯面のリスクがある
さらに、防犯面でのリスクもあります。バルコニーは侵入者にとって足場となりやすく、とくに高い壁で囲まれている場合は、侵入されても外部から気付きにくいという問題があります。
防犯対策としては、防犯ガラスや補助錠の導入、防犯ライトやカメラの設置が有効です。また、周囲の電柱や高木がバルコニーへの侵入経路とならないよう、配置にも注意が必要です。
掃除の手間がかかる
最後に、バルコニーは掃除の手間がかかる点もデメリットです。砂ぼこりや木の葉、虫の死骸、鳥の糞などの汚れが蓄積し、地域によっては除雪作業も必要になるでしょう。
ゴミが溜まると外観を損ねるだけでなく、排水溝が詰まって水漏れの原因となる恐れがあります。そのため、月に1度の掃き掃除やゴミ取り、水やブラシを使った本格的な清掃が必要です。
バルコニーの設置に向いている注文住宅の特徴
バルコニーの設置に向いている注文住宅の特徴は、下記の3つです。
隣家と適度な距離がある家
まず、隣家と適度な距離がある家です。バルコニーは採光や眺望、風通しを期待して設置されるため、隣家が近すぎるとそれらの効果が得にくくなります。
設置時には周辺環境や方角も重要で、日当たりが良好な南向きが理想的です。
庭が小さい・庭がない家
次に、庭が小さい、もしくは庭がない家では、バルコニーが庭の代わりとして活用できるため便利です。バルコニーは高所にあるため、庭として使用するにあたり安全対策も忘れずにおこなう必要があります。
屋外で洗濯物を干したい場合
最後に、屋外で洗濯物を干したい方にもバルコニーは適しています。外干しは電力を使わずに早く乾かすことができ、室内干しの臭いやカビを防げます。
防犯面でも、庭に比べ高所にあるバルコニーは安心で、壁や柵を設置すれば視線を遮りながら安全に利用できます。
まとめ
注文住宅にバルコニーを設置することで、洗濯物を干したり、家族の憩いの場として活用したりするなど、さまざまなメリットを享受できます。日差しや雨を防ぐ役割もあり、家のデザインのアクセントにもなります。しかし、設置には高額な初期費用や定期的なメンテナンスが必要で、防犯面でのリスクや掃除の手間もかかるのが懸念点です。隣家と距離があり、庭が小さいまたはない家、または外干しを希望する方にバルコニーの設置は適しています。住む人のライフスタイルやメリット・デメリットを考慮して、バルコニーの設置を検討しましょう。