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注文住宅でドラム用防音室を作る費用と知っておくべきポイント

公開日:2025/12/15  

ドラム用防音室注文住宅にドラム用防音室を作れば、時間を気にせず思い切り演奏を楽しめます。しかし費用はどのくらいかかるのか、どんな工事が必要なのか、気になる点は多いはず。この記事では、ドラム用防音室の費用相場から設計時の注意点まで、家づくりで後悔しないための情報をまとめました。

ドラム用防音室とは

ドラムは音も振動も大きいため、一般的な部屋では近所に迷惑がかかります。ドラム用防音室は特別な構造で音と振動を外に漏らさない部屋のことです。

音を防ぐ仕組み

ドラム用防音室は、空気を通って伝わる音と、床や壁を振動させて伝わる音の両方を防ぎます。一般的な防音室は「部屋の中にもうひとつ部屋を作る」浮き構造という方法で作られており、床・壁・天井の6面すべてに特別な工事を施すのが特徴です。ドラムのように低い音や振動が大きい楽器は、空気を伝える音だけでなく、床や壁を振動させて伝わる音への対策が欠かせません。

振動対策も必要

ドラムを叩くと床に大きな振動が伝わるため、防振床という特別な床を設置します。この床は二重構造になっており、下の階や隣の部屋に振動が伝わりにくい仕組みです。また壁や天井も二重にすることで、音がしっかり閉じ込められます。ドラム専用の防音室は、ピアノなどほかの楽器用の防音室と比べて、振動を吸収する素材を多く使うのが特徴です。

完璧な防音は難しい

どんなにしっかり作られた防音室でも、100%完璧に音を防ぐことはできません。換気のための空気の通り道やドアの隙間などから、わずかに音が漏れてしまうためです。ただし専門の業者に依頼すれば、限りなく100%に近い防音性能を実現できます。ドラムの音は打楽器の中でもとくに大きいため、遮音等級と呼ばれる防音の度合いをD-65からD-70に設定することが一般的です。

工事費用はいくらかかるのか

ドラム用防音室を作るには、通常の部屋より多くの費用がかかります。広さや性能によって金額が変わるため、予算に合わせた計画が大切です。

広さ別の費用相場

ドラム用防音室を新築の注文住宅に作る場合、6畳で250万円から350万円程度が相場となります。4畳程度の小さめの部屋なら200万円前後、7畳から8畳の広めの部屋なら300万円から400万円程度が目安です。費用は部屋の広さだけでなく、どれくらいの防音性能を求めるかによって変わります。坪あたり100万円前後が基本で、防音性を高めるほど費用も上がります。

新築と後付けの違い

注文住宅を建てるときに一緒に防音室を作れば、後から追加するより費用を抑えられます。建物本体の工事と同時に進められるため、効率よく施工できるためです。後付けの場合は既存の壁や床を壊す必要があり、廃材処分の費用もかかります。また、新築時なら建物の構造に合わせて最初から防音室を設計できるため、より高い性能を実現しやすいというメリットもあります。

費用を抑える方法

予算を抑えたい場合は、浮き構造にせず既存の壁や天井、床に遮音材を追加する方法もあります。この方法なら100万円台から防音室を作ることが可能です。ただし防音性能は浮き構造より低くなるため、住宅の立地や周辺環境を考えて選ぶ必要があります。角地で隣接する家が少ない場所や大通り沿いで周囲の音がもともと大きい場所なら、簡易的な防音でも十分なケースがあります。

設計で注意すること

防音室は普通の部屋とは違う特別な工事が必要です。設計段階で考えておくべき点を知っておくと、完成後に困りません。

部屋の広さと天井高

防音室は壁や天井を二重にするため、通常の部屋より狭く感じられます。6畳の防音室を作る場合、実際に使える広さは5畳程度になることを理解しておきましょう。天井も低くなりがちで、一般的な部屋より20cm程度低くなります。ドラムセットを置いて演奏するには、最低でも4畳から6畳程度の広さが必要です。また圧迫感を減らすため、防音ガラスの窓やドアを取り付けて視界を広げる工夫もあります。

換気とエアコン設置

防音室は気密性が高いため、夏はとくに暑くなりやすい空間です。エアコンの設置は必須と考えましょう。防音室専用の換気システムも必要で、建物本体とは別の換気経路を作ります。エアコンを取り付ける際は、室外機とつなぐ配管部分から音が漏れないように、特殊な工事を行います。換気口も同様に音が漏れにくい構造にする必要があるため、通常の部屋より工事費用が高くなります。

ドアと窓の選び方

防音室のドアには、鋼製と木製の2種類があります。鋼製のドアは防音性が高い一方で、重くて開け閉めに力が必要です。木製のドアは見た目が普通の部屋と変わらず、軽くて使いやすいものの、防音性は鋼製より劣ります。ドラムのように大きな音を出す場合は、鋼製のドアを二重に取り付けることが一般的です。窓も防音ガラスを使った二重窓にすることで、防音性を保ちながら開放感を出せます。

2階に作る場合の注意

木造住宅の2階にドラム用防音室を作る場合、建物が部屋の重さに耐えられるか確認が必要です。防音室は壁や床が二重構造になるため、通常の部屋より重くなります。建物の構造計算をしっかり行い、十分な強度を確保しなければなりません。またドラムセットを2階に運び込む搬入経路も考えておく必要があります。階段を通らない場合は、クレーンを使った搬入になることもあるため、事前に確認しましょう。

まとめ

注文住宅でドラム用防音室を作る場合、6畳で250万円程度から可能です。広さや性能によって費用は変わりますが、新築時に作れば後付けより安く済みます。音と振動の両方を防ぐ浮き構造が一般的で、換気やエアコンなどの設備計画も重要なポイントです。2階に作る場合は建物の強度確認が欠かせません。実績のある業者に相談し、複数社で見積もりを取って比較しましょう。予算と希望に合った防音室を実現すれば、時間を気にせず思い切りドラムを楽しめる理想の住まいが手に入ります。

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